完成直前のS邸


10月23日夕方6時数分前、新潟県小千谷市を震源とする中越地震が発生しました。
その午前中に、殆ど完成していたS邸は、床を天然ワックスで磨き上げ、引渡しを待つ状態でした。


居間から玄関をのぞむ

 地元の山から切り出したクサマキ(ヒバの地元呼称)の大黒柱を中心とした居間は、 地元産のスギフロアー(40o)を床に貼り、腰板もスギの羽目板で仕上ました。
 腰より上は石膏ボードを貼り、お客さんが自分でシックイ壁を塗るとのことです。
スギフロアーを仕上る

 加茂ウッドシステムのスギフロアー(40o)をオスモ床ワックスで磨き上げます。
 オスモのワックスは半固形型で、ウエス(布)に染み込ませて、 板になじむように念入りにこすっていくと、自然と光沢が出てきます。

 かなり力が要る作業なので、広い面を磨き上げるのには苦労しますが、 赤味が増し、適度に艶が出てくるので、スギにはちょうどよい仕上だと思います。

居間の南面

 居間から南側の大きな窓越しに庭をながめられます。

 窓の右側のスペースには、薪ストーブを置き、冬の暖を取る予定です。(煙突用の眼鏡石が見えます。)
 この天井はすのこになっていて、そこから抜ける熱気により、2階に干した洗濯物を乾かす工夫がしてあります。

居間の天井

 居間の天井は、古材の構造材を現わしにしてあります。
 根太と天井材の上は直ぐ2階の床になっています。

 天井は珪藻土入りの表具を貼り、褐色の構造材を引き立たせています。

台所

 居間の隣にある台所は、勝手口から直ぐ外に出られるようになっています。
 床板は大建のWPCフロアーで、キズが付きづらく、水周りに適した床材です。
ダイヤ・システムキッチン

 流しは地元の流しメーカーである「ダイヤ」製で、全国的に知名度は低いものの、 元々が建具メーカーなので扉に関しては一流メーカーに引け劣らない仕上がりです。
 フロアーコンテナやダウンウォール等の機能も充実しています。

 同等の価格で1ランク上の品が提供できるし、  アフターメンテナンスにメーカーが直で対応してくれます。
 地元メーカーを使うことで地場の経済も潤うので一石三鳥というところです。

2階子供部屋

 子供部屋もスギフロアーが貼ってあります。
 杉はやわらかく、断熱性にも優れているので、床板に適しています。

 キズが付きやすいのが欠点ですが、子供にとっては、天然木というのは傷つきやすい素材であり、 大切にする心もめばえるのではないでしょうか?

 多少のキズは濡れたタオルを当て、アイロンで熱すればもとにもどります。

 2階も構造材の丸太を現わしにしています。

2階ホールの天井

 古民家の丸太を組み合わせた小屋組みを現わしにしています。
 この天井も珪藻土入りの表具が貼ってあり、白い天井と、褐色の構造材を対比させています。

inserted by FC2 system